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用を伴わずに可能と見られている。
(2)狭軌の200km/hによる運行
(a)高速の技術開発の進展
このところ狭軌鉄道の高速化についても、時速200kmをめざしての開発が進んでいる。10年以上前から狭軌の高速化の技術開発にも、力を入れてきた日本においては、電車、ディーゼルカーについて、高速用の出力や走行安定、軽量化、振り子性能等の検討が進められている。
そして当面、試験台による検討の段階を経て、実際線路での走行テストに向け、準備を進める段階となっている。
(b)北線に適する実用の方法
今後の開発成果の進展状況を見届けつつ、北線への着実な利用を期待できるものとみられる。
強化された軌道を基本的には活用し、若干の付加的な強化を検討すれば可能とみられる。平地部に標準的な半径1000〜1200mの曲線は50ヶ所程度であり、これらを緩い曲線に改良することが考えられる。平地部の約500kmは直線が大部分であり、曲線改良そのものの長さは数%と小さい。
これらのほか関係する諸条件を考慮し、例えば振り子ディーゼルカーを全線に運行、バンコク〜ピサヌローク間に非振り子の電車を運行など、北線の実用に適するよう、幅広い比較と選択も想定される。
(3)将来に向けた高速輸送
これらの対策を合わせ、既存の北線において狭軌の性能を一杯に活かした場合、今回の検討よりもさらに1時間を超える短縮も予想される。
具体的な見通しの検討はまだ後の段階でよいとして、将来に向けた前記の標準軌の新線計画と併行し、大略の見通しの検討は有益と考えられる。

 

 

 

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